May 29, 2005

社会人大学院

ほんとに久しぶりです。hinaです。

社会人大学院にいってます。K大の。夜間遅くまで授業しているんだけど、内容が厚い濃い。熱気もすごいです。

内容は実務に関わる諸問題がテーマとなることが多いのでどうしても熱くなりがちです。例えば公共系だと
「PFI図書館」「指定管理者」「司書の専門性」「雇用」「公共の役割」とか
大学図書館系だと
「電子資料」「チャットレファレンス」「オンラインチュートリアル」「ウェブページ」
とかです。このブログや他のブログでも何度も取り上げられました。

ブログもそうですが、大学院でも発言の根拠がしっかりしていること。根拠から論理的に導かれることが発言のポイントです。感情的には熱いですが、発言的には結構慎重です。
でもそれは大学院生。周りの方のレベルの高さ、意識の高さにびっくりします。
hinaは休職しているからいいのですが、皆さん仕事をもちながらのあの勉強量、頭が下がります。
必ずこの2年間の経験は現場やそれ以外(役所など)でも役に立つことでしょう。

裏を返せば結構自分たちも普段から仕事をしながら結構勉強できるということ。自戒せねば。実務が忙しくて勉強できないは言い訳だと院にきて感じました。

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May 09, 2005

情報の目利き(司書の専門性)

hinaです。毎回の発表発表で更新が月1になってます。

さて、今回のお題は「情報の組織化」です。

ゴールデンウィーク中、院発表のために立川市立中央図書館にお伺いしました。ビジネス支援コーナーについてお話を伺いました。お話のなかで、ビジネス支援コーナーを作ったが特別に資料を買ったりしたわけでなく、従来ある資料からビジネスという視点で資料を抜き出しコーナーを作ったとのお話を伺いました。コーナーの資料の選択や選書、商工会などへの働きかけも主に調査係の方がおこなっているとのことでした。

この話を受けて、司書の専門性の一つとして情報の組織化(最適化もかな)があると実感しました。今ビジネス関係の資料はたくさんあります。その中から、起業に必要な資料を探す場合、起業までに集めなくてはならない情報というものが存在します。その情報は起業しようとする業種によって多種多様、分野も多種多様です。図書館ではその多種多様の情報を集めることができるのですが、何十万冊もの資料、類似の資料もたくさんある中で、その情報を見つけるのは非常に難しいといわざるを得ません。司書でも難しいと思います。

この多量の情報の中から、司書の目利きで吟味して利用者が簡単に手に入れられるようにするのが、司書の能力としての情報の組織化、最適化能力でしょう。最高で鮮度の高い資料をできるだけ安く提供するのは魚屋さんや八百屋さんに通じる!?(某築地仲卸漫画に影響されています)

ではその能力の内容はといえば「分類能力」とhinaは考えます。「主題付与能力」ともいえるでしょう。つまりある情報を的確に読み取り、同じような情報をある一つのラベルで括るのです。1000件の情報を10のラベルで括れば、情報の利用者はわかりやすくなります。分類表をつかった分類、件名表をつかった件名付与、レファレンス質問を聞いて的確な分野を探すなどの作業をおこなうことによってこれらの能力は磨かれていきます。

目録を作る作業でも、本の各部を「タイトル」「著者名」といったラベルで情報化、組織化しているのです。まあこれは本という実物に依存していて誰でもわかるのですが、今回のビジネス支援のための情報や生活のための情報といった抽象的な情報を分類する際には一つ一つの情報が何を指しているか、もしくはどのような尺度で分類できるかという点がむずかしく、日ごろの訓練、作業が必要なところでもあります。

図書館のさまざまな媒体の情報を主題別に分類し、そのリストをネットで公開したり、目録書誌にもっと主題的なアクセスポイントを入れて(件名表などでもいいでしょう)、主題別に網羅的な検索ができたりするようにするといいと思います。

このときむやみに細かく主題別に分けるのではなくて、その図書館図書館の利用者に合わせて、主題表を作り、その主題表にしたがって分類していくのが重要ではないでしょうか?
主題表作成時の注意点
1 図書館の利用者に合わせる。同じ図書館でも年代などによって主題表の内容は変わる。
2 あまり細かい主題表は作らない。100もの主題は覚えられない。せいぜい10個ぐらいではないか。その利用者に合わせて吟味する。本当に必要としている主題に特化する。
3 「小説」とか「料理」といった主題は意味がない。
4 時事的なトピックに合わせて常に変える(暗号表のひょうに何年何月版というように)
5 一度つけた主題は消さない。(あとあとレファレンスなどで利用できる)

この主題表があるとコーナーを作るのが楽ですね。これからの図書館での整理担当の仕事はこういう情報を目録情報などにつけていく仕事が専門性とされるのではないでしょうか。

専門性として
1 図書館ごと、利用者クラスごとに違うものを作らなくてはならず、常に利用者を知っていなければならない。図書館ごとにオンリーワンでマニュアル化がむずかしい。ある程度図書館にいないとわからない。
2 情報を主題に分けることは常に訓練・作業をしていないと的確に分けれない。カンによるところも多い。
3 時事的なトピックと図書館の利用者を常に結び付けて考えなければいけない。定型的な業務よりも、頭の中でのシュミレーションに負うところが多い。

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April 18, 2005

小さな図書館、田舎の図書館

hinaです。

いつもお伺いしているDORA様のブログ記事「町の図書館から」です。

hinaの勤めている市町村の図書館は人口が3万人くらいの市としては小さいほうです。

図書館も1000平米ぐらいしかなくて、資料の数も開架に出ているのは5万冊くらいです。

山間地が多い地勢のため、また高齢化が進んでいるために、図書館に来るのは近所の人か車が運転できる若い親子連れが多いです。

3万人の人口のうち何人ぐらい利用しているのでしょうかね。地元の他の方と話すとほとんど使われていないような感じです。何でって聞くと、絵本の量が少ないとか、読みたい本が少ない、休みは他に遊びに行って行く気がしない。とかいう理由が話されます。
またもっとはっきりと図書館を市でやる必要はない。自分は行かないし、市民の多数が行かない(行けない含む)施設で税金のムダ。必要ないだろうと言われたこともありました。その人は本は読む人です。

本を読むことは「趣味・好み」の世界であって、病院のようになくてはならない施設ではない。なぜ個人の趣味・好みに税金をかけなくてはいけないのか?行きたい人がお金を払えばいいじゃないかという考えを聞きました。

極端な人はいますが、実際hinaの住んでいる田舎ではよく聞く話です。結構若い人も話すんだよな。

一方東京などから越してきた人は図書館によく来ます。そこで現状の図書館の状況に失望して、隣の市の図書館に行ってしまいます。

どうしても床面積の広さで狭い、暗いという印象があるようです。改装したんですけどね。

資料の幅から言えばhinaの市は大学があり、市民も借りれますので、他の市にくらべて参考資料の数は段違いです。専門資料もかなりあります。というより、市立図書館と大学図書館をあわせると県立図書館と同じくらいの資料があり、市民はそれを使えます。

さて、このような図書館、住民の現状をどうするか?
hina案

1 やっぱりまずPR、イベントを増やす
  市立図書館にくらべて大学図書館のイベントが少ないので、もっと資料があることをPRしていく。大学図書館と市立図書館の協力でどれだけ調べられることの幅が広くなるかをPRする。

2 市内での役割分担をはっきりする
  一般資料、読書資料:市立図書館、専門資料、参考資料:大学図書館という役割分担をはっきりさせて、収書にメリハリをつける。もっと図書館同士の資料や情報のやり取りを多くする。

3 小学校、中学校向けのサービス、イベントを増やす。
  まだまだ学校図書室や学校との連携が薄いと思う。もっと密接に連携する。学校の先生や司書教諭、学校司書さんとの話し合いの場を増やすところから。

4 最終的には宅配サービスかな
  図書館にこれない(車が運転できない)人向けのサービス

5 地元の郷土史家などと連携する
  地元の郷土史家などと連携して、公民館などで歴史調査や事物調査の講習会、セミナーみたいなものを開いたらどうかな。もしくは子育てなどの情報の集め方や新聞の見方などでもいいかな。とにかく情報の集め方などのセミナー(でも人こないかも。確定申告の参考書とか、じゃだめかな)

これらのことを10年単位ぐらいで息長くしなきゃだめだとは漠然とおもっている。図書館のサービスは1~2年で効果のでるもの(インターネットなど)もあるけど、図書館の意識は子どもが親になるまで(10年~20年)でやっと高まってくるんじゃないかな。

そのかわり、図書館の評価が落ちるときは一日とか一月で落ちてしまうからおそろしい。(くわばらくわばら)

上のサービス長く続けるためにどうすればいいかが「図書館経営」の考えるところだと思います。司書の専門性、問題もふくめてね。

ではでは

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April 13, 2005

図書館での図

hinaです。

山中湖情報創造館様の記事図書館資料としての“図”からです。図書館(公共)で収集する資料として公共施設の図面などをどうですか?ということです。

たとえば地元にあるお城とか陣屋など、また歴史的に価値がある建造物(旧家)などの図面などは県立図書館レベルだと結構あるかもしれません。もしくは博物館。

また建築系の専門図書館や建築学部のある大学図書館などでは設計図も置いてあるかもしれません。

地域の建物(特に公共施設)の設計図などについてはないですね。

通常このような設計図としては建物ができるまでに大きく「基本設計」「実施設計」「完成図」の3種類があるとおもいます。(細かいものはたくさんあるでしょう)
実際の建物がどうなっているかは「完成図」でわかりますが、設計のコンセプトや設計上の目的などを見るには、基本設計が重要です。建築施工などを勉強したい方は実施設計が必要でしょう。

他ではわかりませんが、hinaの図書館では基本設計は通常の紙のプリント、実施設計、完成図は青焼きで、結構大判、実施設計は大部となります。

図書館での収集への問題点は通常公共施設を作る際、これらの設計図類(基本設計をのぞく)は1部が施設管財部門に残されるのみ(メンテナンスで使用)であり、コピーを作ることがあまりないこと。大判青焼きの複製は結構お金がかかることです。またセキュリティ上実施設計図などを公開してしまうとまずい面があります。平面概要図などならば問題ないでしょうか。

施設などを立てる際の契約条項で、設計図を余分にいただくように契約してもらえば問題ないのではないのでしょうか。

収集の意義はあると思います。建物があるうちは、その建物が有効に設計施工されているかのチェックや、設計建築などの勉強に使えると思います。(たとえば図書館など)
建物がなくなった場合には郷土の歴史として建物の写真やその建物で使われていたパンフレットや機能などの説明文をつけて歴史資料として重要でしょう。このような情報はどちらかというと郷土博物館のほうが得意かもしれませんが、図書館でも重要なのは変わりません。

山梨県立図書館も立て替えたあとは、今の建物がどうなるかわかりませんが、歴史資料として自身の設計図などを残しておくことは重要でしょう。

hinaの勤務する図書館も古い図書館の設計図や歴史的にどう使われてきたかを記録する必要がありますね。

ではでは

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April 10, 2005

大学院初授業

hinaです。

昨日大学院の初授業でした。主にはガイダンスでしたが、初めての授業で少し緊張しました。

社会人入学なのですが、周りの方々も大学図書館や公共図書館などさまざまな館種の方々で、この方々と2年間みっちり勉強できる喜びでいっぱいです。

授業の方も大学学部とは違い、毎回がゼミ発表のような緊張感のある授業のようです。2年間がんばって修論を上げたいと思います。

また、電車通学が初めてなんです。定期を買ってスイカでピッとするのが楽しい毎日です。

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April 02, 2005

引き継ぎ

hinaです。

しばらく更新ができませんでした。

hinaは4月より1年間休職するのでその引き継ぎ文書の作成や残務処理に追われていたためです。今の職場にきて職場内での担当替えはありましたが、いなくなるための引き継ぎははじめてでした。

引き継ぎ文書などを作っていて感想
・いろんな仕事をしていたんだなー
整理、カウンター、マニュアル作成、システム管理などいろいろやっていたんだと感じました。また引き継ぎ書を作ることで自分の仕事が整理できました。たまには確認することもじゅうようですね。

・なんで仕事をする前にやり方をメモらないかなー
料理のレシピって作る前に確認するんですよね。新しい料理の時はつくっておいしかったら、その経過をレシピにしてのこすんですよね。hinaはだめです。毎日やっていた仕事のマニュアル化を常におこなっていれば、他の人に仕事を渡すときに楽なのに。とりあえず目の前の仕事がなくなると次の仕事に取り掛かってしまって、フィードバック、マニュアル化(経験知をマニュアル化)をしませんでした。

・マニュアル作りって大変
自分だとわかってやっているから簡単なんです。わからない人にわかるようにマニュアルを作るのは大変です。細かく書けば大部になってしまうし。大雑把だと役に立たないし。何度も作らないとスキルがあがりませんね。

期待
引き継ぎをしていて期待。hinaよりももっと効率のいい、効果的なやり方があると思います。引き継がれた方、がんばってください。お役に立てず申しわけありませんでした。体に気をつけて。

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March 21, 2005

提供のための目録

hinaです。

ことのおこりはG.C.W.様の愚智提衡而立治之至也の記事「「管理のための目録」から「提供のための目録」へ」になりますので、まずこちらをご一読。
hinaは大学図書館に勤めて9年、目録は7年程度している駆け出しの司書です。そのhinaが言うのはおこがましいかもしれませんが、ちょっと記事に触発されましたので。

まずhinaの職場の目録の現況ですが、図書資料についてはすべて機械化されています。雑誌については1999年以降の購入洋雑誌、2000年以降の購入和雑誌について機械化されています。
MARCは購入していません。主に国立情報学研究所よりのダウンロードです。郷土資料や古書、洋古書はオリジナルで書誌を作成します。

目録作成には結構の人数と時間をかけています。一方、利用者の情報探索行動の中で目録が利用されているかといえば、そこは大学図書館ですので一定程度は使われています。

利用者への案内などで感じるのは、利用者が検索するキーワードに偏りがあることです。hinaの図書館では目録検索画面が主に2種類あります。キーワード検索の1項目のみが表示されている画面と、「タイトル」「著者名」など検索項目が分かれている画面です。
hinaも設定に加わったのですが、デフォルトの検索画面は検索項目の別れている画面です。これは利用者にタイトルや著者名を今から検索するという意識を持ってもらい、検索語の選択をおこなううえで、資料のタイトルとは何か、著者名はどれかがわかるようになっていくという教育的配慮もありました。

実際に使われている検索語はなにか?ほとんど(あくまでも利用方法をきかれた時に限りますが)は「タイトル」項目でした。次に著者で、hinaはそれ以外の項目で検索している利用者を見たことがありません。利用者の話を聞くと「タイトル」に入力している利用者も本来のタイトルの一部を引いているのではなくて、キーワード(ジャンルや論文のテーマ)として入力しています。ガイダンスなどである意味重点的に指導している分類や件名でなぜ引かないのでしょうか?

目録を作るとき、結構悩む部分、いわゆる書誌学的部分の「形態」「出版事項」「版」などは通常の学生は見ていないのではないか?検索項目に「出版社」とあるが?使われていないです。
さらに悩む部分、分類、件名...。hinaは整理担当で件名を一つの書誌に必ず一つつけようという方針を主張したことがあり、実際そうしています。が、使われない。NDCも目録検索機の隣にあるのに使われないです。

まず、ガイダンスの問題。
・NDCや件名標目表の詳しい使い方をガイダンスしていない(致命的!!)

次に利用者の志向
・自分の考えているキーワードを抽象化や一般化して、NDCや件名標目表でコーディングすることがむずかしい。めんどくさい。コーディングの利点がわかりにくい。(自然語キーワードに慣れている)
・分類、件名表が大学図書館レベル(文系)では大雑把すぎる
・細かな書誌学的事項をならべて資料を同定する場合が少ない。特にhinaの図書館では貴重資料の一次資料が少ないため。
・研究方法の変化。特に社会科学。

以上の理由が考えられます。

教員からは書誌学的事項についてはもっと細かく記述してほしいという要望もあります。が、教員は図書館に来ることがほとんどないことと、webcatや各大学のOPACで書誌事項をしらべ、その資料の所蔵のみを本学のOPACで調べてきます。(けっこう涙)

hinaはNDCなどはけっこう検索ノイズを減らすのに効果があると思っています。(これは目録を作っている側だからか)

全集の内容総覧などが出ているということは、目録記述レベルとしての内容注記、目次レベルの記述は利用者は必要としているのでは。また雑誌記事索引の利用の多さを考えると、雑誌目録でも内容に関する記述が増えてくるのかもしれない。

一方これまでの記述項目の「タイトル」「巻号」などは同定のためのアイデンティファイアーとしての意味しか持たないかもしれないです。上記の内容注記や雑誌記事索引からのリンカとしての役割です。

物理レイヤから論理レイヤ、そして情報レイヤへの記述の転換でしょうか。物理レイヤは書誌的事項と考えます。論理レイヤはタイトルや著者名など検索語レベル、情報レイヤは内容注記や目次など内容(情報・意味)を含み、究極には全文検索でしょう。

一方見方をかえて、国文学などでは物理レイヤの書誌的事項に意味が出てくる場合(異本や校本、刊本の照合、伝による書誌的比較など)があります。この場合情報レイヤ(大まかな内容)は同じであるが、一部の文字や記述が異なっていることが重要です。(hinaの大学ではこの研究も多い)

機械目録のパワーアップを考えると、以前はパワー的に検索語や1書誌あたりのデータ量、書誌と書誌のリンクなどが制限されていると思います。(hina入社当時の大型計算機目録など)
現在の目録はかなり自然語でも対応できるパワーを持っています。そのパワーを活かし、情報レイヤの記述を増やしていくべきでしょう。が、その際入力する情報が増えます。(爆発的といってもよい)
この情報入力量にどう対応していくか?単館で入力するのはむずかしければ市販の情報を購入したり、国情などへの入力をふやして共有化するべきでしょう。

国情ではフリーライダーの問題は発生していないのでしょうか?
書誌を作成した館にはある程度キックバックが必要だと考えますが。

あいかわらずまとまりませんでした。

hinaでした。

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March 14, 2005

フロア担当司書について

hinaです。

Lib+Live2005の熱が覚めやらぬ中、hinaは官報バックナンバーの移動や、新聞等のごみ捨てなど、健康的かつほこり花粉だらけの仕事をしています。

さて、DORA様の図書館日報さまより、未来図書館の記事「レファレンスとフロア業務の分割」へTBをいただきました。「フロア担当司書

このことは未来図書館にとって重要なことですのでさらに記事にしたいと思います。

まずDORA様の記事の中の

doraは、職員はカウンターでの「貸出・返却の作業」からは解放される必要があるのではないかと思っています。貸出返却からお客様(利用者)の要望を掴み、選書などに反映させる←果たして、そうでしょうか?
についてですが、hinaもdora様と同じく、司書がカウンターでの貸出返却をおこなうことについて非常に疑問に思います。

hinaは3年ほどだったかレファレンス担当兼カウンター担当としてカウンターにいました。その中で年間4万冊程度の貸出と、同数の返却を処理しておりました。通常1人5冊の貸出ですが、ほとんど書名を見ているひまはありません。資料の大きさやカバーの色はわかりますが、どの資料が借りられているか、少なくとも貸出の時には考えているひまはありませんでした。(hinaの能力不足かもしれません)

一方、返却については返却処理をして一時カウンター後ろのトラックへためますので、ある程度どのような資料が今出ているかがわかります。また、返本作業にいくとよく借りられている分野やレポートの出ている分野は資料が少なく、利用者がたむろしており、返却する資料の数が多いです。

昨年、自動貸出機を2台導入しました。貸出は意識的に機械でおこなってもらっています。返却機能もついているのですが、処理漏れすると督促とかのトラブルになりがちなのでおこなっておりません。今ではほとんどカウンターで貸出をおこなうことはありません。

これにより、新図書館開館で入館者数が約1.5~2倍になりましたが、メインカウンターはほぼ2名の職員で動かしています。カウンターでは貸出が少なくなった代わりに、広くなった館内の案内資料の案内、ほぼ2倍の数となったAVブースの受付、20倍程度のパソコンの問い合わせ、自動貸出機の操作方法の説明などの仕事をしています。2名なのも館内案内を1名(職員)がおこなっている際のカウンター要員です。

一方、レファレンスカウンターを設置し、レファレンサー(正職員司書)を配置することができました。この職員はレファレンスに答えるのと、フロア内のマイクロフィルムやパソコン、データベースなどの利用案内、ガイダンスなどをおこないます。

少なくとも「貸出」処理を機械に任せることによって、同じ人数で前の図書館より広くなった図書館の閲覧サービスの基本をおこなうことができました。

またフロアの広さが2倍になったことにより、返本作業が大変になりました。そこで、職員・アルバイトの組み合わせで、定時(1日通常3回、30分程度)に返本作業をおこなっています。このとき書架の乱れも一緒に直します。これにより自分の担当するフロア(hinaは3Fですが)の貸出の傾向やレポートや試験時の資料の動きを把握することが可能になりました。

また館内で閲覧している資料の動きもわかるようになったのが最大の収穫です。貸出返却をカウンターでおこなっていた際は少なくとも貸出された資料(年4万点)の動きしかわかりませんでした。近年コピー機の発達やインターネットの発達により貸出冊数は減少傾向にあります。その中で館内閲覧の資料の動きがわかることは収穫でした。

また職員がうろうろしているとまだ遠慮がちですが、カウンター内にいるよりも問い合わせを吸い上げることが可能となりました。アルバイトの手に負えなければ職員が答えますし、時間がかかるようならばレファレンスカウンターでゆっくり聞くことができます。このことにより、普段直接利用者と接することの少ない選書担当、整理担当の職員がレファレンスをおこなうことも多々あります。

さらにさらに、整理担当職員と閲覧担当職員と別れていたものをサービス担当として統一し、整理担当職員が交代で閲覧担当としてメインカウンターにいることとしました。最初はカウンターになれなかったですが、現在では以下の効果が上がっていると感じています。

整理業務には:分類や請求番号、配架場所を考えるときに利用者の動きを生に感じることができ、非常に参考になった。常にOPACでどう見れるかを考えるようになった。

閲覧業務には:自分で分類、整理、配架した資料は結構覚えている。案内に役に立つと同時に、体系的な資料の案内(分類知識とその分類のつながりをつかって)ができるようになったと感じている。

以上のように自動貸出機導入に伴い、hinaの職場(大学図書館)ではカウンター業務が軽減され、その分、利用案内やガイダンス、レファレンスに力を入れる(レファレンスカウンター)ことができたと評価する。また一部の時間ながらフロアに職員がいることによって、利用者マナーの啓発、ニーズ・問い合わせの発掘(特に館内閲覧資料)、新たなレファレンスの発掘、職員の能力・意識の向上が図られたと評価する。

hinaは本来多層化に伴って、司書職員を各フロアに分け、それぞれチーフとなって、そのフロアの選書、配架、案内などの閲覧サービスに責任をもち、2~3名程度のアシスタントを使うことを考えていた。(1フロアは約1000平米)

これは非常に人件費がかかるのでおじゃんになったが、一部フロア作業で活かすことができている。

以上の実例をふまえ、hinaとしてはdora様のフロア担当を以下の通りとしたい

区分1:カウンター補助-アルバイト(常時カウンター)
区分2:カウンター監督・責任者(レファレンス含む)-司書(常時カウンター)
区分3:フロア返架-アルバイト、非司書職員、司書(定時でよい)
区分4:フロア案内(レファレンス含む)・責任者-司書(常時フロア)
区分5:貸出返却-自動貸出返却装置+一部カウンター

でもこれって結構オーソドックスな分担、配置だと思う。(他の業種では)
なぜ図書館司書はカウンター内のみにいることになっているのか?確かにカウンターはわかりやすい。定点の案内拠点として初めて来た人から常連まで聞きやすいことはたしかだ。カウンターは入り口近くにあったほうがよい。

でも司書はせっかく足があるのだからいろいろ動き回っていたほうが、よいと思う。少なくともある程度以上の広さをもった図書館や多層の図書館では必須であると思う。

フロアで返本・案内などをして常に感じている。

先のhinaの記事では、山梨県の案が区分4のフロア案内の内、レファレンスを切り離してレファレンスカウンター内の基幹司書(直営、指定管理者、独立行政法人)におこなわせ、その他の部分をPFI司書(民間)に任すという案が非常に現場のモチベーションを失わせ、かつ円滑、充実した図書館サービスを阻害すると考えたのである。

もちろんPFI司書から基幹司書へレファレンスを伝えるということである程度のサービスはできるだろう。

でも、カウンターやフロアでの問い合わせで利用者からしてみれば、PFI司書も基幹司書も同じである。PFI司書が話しもそこそこにレファレンスカウンターへ案内したらどう思うだろうか?PFI司書と基幹司書はそれぞれ雇用形態も雇用契約も、契約で決まっている仕事の内容も厳密に違うわけだから、それぞれの仕事を侵すことはできない。

フロアで問い合わせを聞いてPFI司書は「ここからはレファレンスとなりますのであちらのカウンターにお願いします」というのであろうか?
基幹司書は「資料の配架などの案内はあちらの司書がおこないます」と案内するのであろうか?

好き嫌いの感情で違いがあるかもしれないが、hinaは最初に聞いた職員にある程度責任を持って回答してほしいと思うし、たらい回しにされている感はぬぐえない。

職員の方も常に「レファレンス領域、それ以外の領域」を意識して、どんなにPFI司書に能力があってもレファレンスができない状況がよいのであろうか?基幹職員は「レファレンス」がこなければ利用者と接したり、資料と接することがない。これで利用者のためのサービスができるのであろうか?(これは個人の能力によってできる場合があるかもしれない)

hinaはこの案はよくないと判断し、先の記事をあげパブリックコメントとした。

以上長くなりました。(短く切ったほうがよければいってくださいね。短くするのむずかしいケド..)

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March 11, 2005

図書館の将来(Lib+Live2005雑感)

hinaです。山梨県パブリックコメントより少し記事が開いてしまいました。

この間、山中湖情報創造館にておこなわれましたLib+Live2005に参加しました。スタッフの皆様のおかげで非常に濃い1泊2日でした。ありがとうございました。

1日目の基調鼎談では慶應義塾大学糸賀先生、筑波大学石川先生、山中湖情報創造館館長の小林館長の3者が指定管理者およびPFIの状況と図書館への影響などについて語られました。その中でhinaの印象に残ったのは、レベルの高いところに目標をおいた図書館像、目的を明確にしないで、安易に指定管理者なりPFIを導入することは、単なるコストダウンのための指定管理者、PFIとなり、業者選定などで、経営や運営のアイデアでの勝負ではなく、価格のみの勝負になってしまう。職員は素人バイトの寄せ集め。という悲惨な状況になってしまうという認識でした。

このへんhinaもさまざまな図書館の場面での自戒となると思います。図書館の目的をはっきりさせる。できるだけ高い位置に置くということを前提として、さまざまなアイデアを出すこと。その上でできる限りのコストダウンを図ること。図書館の目的を壊すようなコストダウンは本末転倒なこと(コストダウンは目的達成のための手段。手段(コストダウン)が目的になっていませんか?)

常に工夫していかなくてはなりませんね。これができて専門家、プロとして認められるのではないのでしょうか。

分科会ではマネジメント分科会に出席しました。

この中でのビビッドな問題意識として以下がありました。

・図書館法の改正が必要なのでは?
どうしても無料の原則のところばかり注目されますが、多様な図書館を考えるとき、図書館法のあり方や、法体系のなかの位置づけなど、根本的なところから改正論議をしたらどうか?

・指定管理者、PFI、もしくは直営図書館の評価
ぶっちゃけ、機能さえ果たしてもらえば、指定管理者だろうが、PFIだろうが、直営だろうが、私立だろうが図書館運営の母体は何でもいいんです。存続とか経営の安定とかを考えると母体がしっかりしているほうがよいということで、運営母体を絶対的に決め付けることはナンセンスであると考えています。
難しいのは「機能さえ果たしてもらえれば」という点。つまり図書館が機能しているかしていないかという評価の部分です。評価指標の早期の確立、社会的な認知(これが図書館界で抜けている部分かな)、絶え間ざる改定、評価指標の評価が必要です。

・司書の市場
フリーランスの司書、司書のFA宣言などがでるか?アメリカでは普通におこなわれている司書の異動です。優秀な司書はより高く買ってくれる図書館を探す。図書館側はより優秀でできる司書を探す。ここで司書市場が生まれるというところです。日本では派遣会社からの派遣が多いのですが、司書の市場は「市場」で自分に自分で値札をつけて、図書館の評価を受けることになります。司書側、図書館側に理想がないと単なる単純労働者の売買になりますけど。モチベーションを高めるにも必要かな。

・司書のモチベーション
司書、スタッフ、司書でない人も含んでモチベーションをどれだけ高い位置で維持できるか?というところと考えました。これは資料費の確保とならんで、運営の要の一つだと思います。やはりある程度の成果主義は必要でしょう。上のような司書の市場も一つの手です。

・多角化
図書館は教育施設だけではない!!「情報」をあつかう基礎的な機関なのだから、すべての領域(社会、環境、育児、観光、商業、etc)の基礎的な機関としてあるべき。他分野、他機関とのコラボレーション、積極的な情報収集。発信(図書館が観光情報発信、図書館が育児情報発信、図書館が防災情報発信etc)。これまでレファレンスであつかってこなかった領域(法律、医療等)についても窓口化、ポータル化など、市町村の他の機関が整理統合されていく中で、図書館の汎用性や他領域との親和性などは重要になってきているのではないか!

などなど考えさせられました。

ブログでも逐次掘り下げていきたいと思います。

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March 04, 2005

山梨県新しい学習拠点基本構想(素案)パブリックコメント第1案

パブリックコメント第1案をダウンロード

hinaです。

山梨県がパブリックコメントをおこなった「新たな学習拠点整備基本構想(素案)」についてのパブリックコメント第1案がまとまりました。

このブログの中での検討やコメントさせていただいた、またコメントをいただいたブログ関係者の皆様、ありがとうございました。コメント案をアップロードしますので。よろしければご照覧ください。

では寝ます。

山中湖のLib+Live2005が楽しみです。

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«整理業務(郷土資料など)は?